SSブログ

夕陽の卵 [Sky]

10-1-20-1.jpg
 
10-1-20-2.jpg奢れる者は久しからず…
そんな言葉を黄昏の飛行機雲にのせて…
 
日本を代表する航空会社のJALが、ついに経営破綻した。
負債総額はグループ企業を合わせて2兆3千億円余り。
これは事業会社としては史上最大規模。
誰もが知っている、あの日航が…事実上倒産したのである。




JALの設立は1951年、日本では海外旅行がまだ夢のような時代に、日本初の民間航空会社(半民半官)
として誕生。その後の日本経済の成長と共に鶴丸の翼を広げて行った。
70年代、747(ジャンボジェット機)の登場。その機体とパイロットは多くの子供たちの憧れだった。
(そんな当時のパイロットも、今や年金問題で話題に上がったOBのメンバーとして見る影もないが…w)
そして忘れられない日航ジャンボ機墜落事故。

日本経済の豊かさの象徴でもあった日本航空。しかしその企業体質ゆえに経営圧迫の道を辿る事になる。
完全民営化後も半民半官体質から脱却できず、天下り、不採算路線の受け入れ、8つもある労働組合など
営利企業として、それらが「足かせ」になった事は言うまでもない。
それでも、政府のパートナー企業として誰もが不沈の神話を疑わなかった。
行政と持ちつ持たれつ。しかし破綻に至る経緯で、政治家主導の経営理念が、どれだけ現実とかけ離れて
いたのか、コスト削減を無視して資金力に物を言わせる体質だったのかがよく分かる。
不況を言い訳にはできない。多くの民間企業(ANAなど)は自助努力を続けて乗り越えて来たのだ。
 
奢れる者は久しからず。
誰が一番悪いか?…なんて、今さら言っても始まらない。傲慢を許して来た人間、見過ごして来た人間も
同等に悪い。(つまり、株主も…)
ただ、もう何年も前から経営危機であったにも関わらず、体質を改善しようにも権力者の言いなりになら
ざるを得なかったJALに、少しは同情の余地があるかもしれない。
そして、JALの再建にはまた税金が投入される。
これは、政治家たちの奢りではなく、国民からの最後の投資と受け止めなければならない。
 
10-1-20-3.jpg
 
 
 
 
 

JALよ
 
翼は見えているか


しかし純粋に航空業界に憧れて入社し、この逆境でも歯を食いしばって頑張っている人達もいる。
JALは再建にあたり、一年で1万5千人の人員を削減するという。
会社はその計画の中で、決して航空の安全を犠牲にする事なく、働くものすべてが本当の意味で会社に
誇りを持てる航空会社に生まれ変わってほしいものだ。
 
ちなみにワタクシが保有していた日航株の数は……な・い・しょ♪(T▽T=)
…前原くん(国交相)にだまされた。 ̄ω ̄#)

コメント(9)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。